600ページ,読みました。

『ベルリンに一人死す』読了。

英雄ものでもない。
波乱に満ちたものでも,ドラマティックでもない。
ベルリンで,ヒトラーにたてつく葉書や手紙を2年以上
書き続けた労働者の男とその妻。
彼らに関係したよくも悪くも多くの人間たちのことが,
淡々と書かれている。

この本を書いたハンス・ファラダも,ドイツに残り書き続けられたと
いうこと自体で,ナチスに抵抗しなかった男と評価されたこともあった。
非政治的な態度で書き続けようとしたがそれは困難であったため,
彼はアルコール依存症にならざるを得なかったのだろう。

主人公の男は,死刑になるまでに200通以上の葉書と手紙を
書き,妻と協力しながらベルリンの各所に置き続けた。
しかし,その文章は共感や理解を得られるものとはならず,
ほとんどが,ベルリン市民にとっては危ないものだと判断され,
警察に届けられた。

獄中で,その事実を知らされた男は・・・

一人で抵抗する,共感を得られると思い込んで。
でもそれが何かの崩壊をまねくことには,遠く及ばなかったとして・・・

人に影響を与えることよりも,自分がどう生きるかということが
先になるということ。
そこが大事であり,また一番厄介だ。

暴行・乱暴な扱い・ことば・・・それだけでもわたしはたぶん耐えられない。
3時間イスに座って尋問されるだけだってかなわないだろう。

日本の国会で行われていることひとつとっても,力を萎えさせられるに
充分だとさえ思ってしまう。

強くあること。
それは軟弱なわたしには程遠い。
でも・・・

でも,というだけで,今は甘んじよう。


ところで,
先週新しく追加された薬は,期待していた以上に効いてくれている。
おかげで,座っていられる時間が増えた。

義母の車イスに座ることへの苦痛に対しても,また考えが変化した。

そもそもよく使われている車イスという道具は,移動の手段であり,
1時間以上座り続けることを考えて作られてはいない。
(『新しい介護学 生活づくりのシーティング』によれば)

人間立ったり座ったり,伸びたりかがんだりといういう違う動作を
繰り返すことで,自然と筋肉の拘縮をさけている。
だから,疲れていたら寝るとして,でもまた座り・立ち,また寝るというように
できるだけこまめに「休む」のがいい。

褥瘡も,褥瘡などと言わずに,床ずれといえば,意味もしっかり分かる。
皮膚は,圧迫されるだけで血流が悪くはなるが,骨に至るまでの
悪化にはつながらない。
擦れることが問題なのだそうだ。

こんなことを本で勉強して,義母に何らかの形でいかせられる,
それが今のところ,わたしの日常。
[PR]
by hamuneko7 | 2015-05-30 15:27 | Comments(0)

ゆっくり,ゆっくり。


by hamuneko7
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30