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ぼちぼちいこか~

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笙野頼子『未闘病記』に熱くなる。

・佐伯一麦 『渡良瀬』
・原武史 『知の訓練 日本にとって政治とは何か』
読了。

佐伯一麦の小説は、みな自分のからだ(アスベスト禍・トラウマ・・・)と
家族のしがらみ・電気工事の職人としての経験がもとになって
書かれている。

今回の『渡良瀬』は、職人の目(電気工事の労働者としての目)が
とらえた日常が、仕事中心にこまかく描かれている。
緘黙になってしまった長女との関係・妻との関係の痛み、
渡良瀬という場所のもつなにか
そういったものが織り込まれ、ずっしりとした読後感がある。

原武史の方は、大学での講義を文字にしたもの。
出雲大社と伊勢神宮の関係を、天皇制にからめて説明している
ところなど、なるほどと思う。
靖国神社が宗教ではないと規定されているがゆえ、
大日本帝国憲法で「信教の自由」の制限の規定がいきたこと。
死後についての理屈がない国家神道。
人間を簡単にご神体にしてしまった靖国神社。
そんなことが、いちいち確認できて面白かった。

日本にだけ、国の中心に広場がないという指摘もなるほどだ。
あるにはあるが使えなくなった。
皇居前広場。

天安門も赤の広場もみんな自由に歩き、時には集会もあるのに。



そしていま夢中なのが
笙野頼子 『未闘病記 膠原病、「混合性結合組織病」の笙野頼子』
                               (講談社)

笙野頼子の小説が、自分のからだの痛みや違和感が下敷きになって
いるとは、知らなかった。
この本は、エッセイのようなもの。
痛みや感覚をぶつけたような文章が続く。

あぁ、わたしも!
と、うなずくところがたくさんあって、ノンストップで読みたいと思う
が、やはりわたしも頭痛や目の疲れで一気に読めない。
そうなのだ。
笙野さんと同じく、痛くて疲れるのだ。

血液検査には現れないけれど、手がグローブのように腫れたこと、
これもいっしょ。
もう20年前くらいのこだが。
笙野さんもじわじわと症状が出たり治ったりしつつ、悪化していった
とのこと。
そうそう、同じ!!
今晩もまた読もう。

また違う大学病院に行っちゃおうかしらん・・・
でも、笙野さんが「未闘病」と言っているくらいで、見た目は
病気じゃないのだ。
痛みはステロイド剤をもらうと緩和されそうだけれど、血液検査の
数値次第で、痛みはあっても処方はされないだろうし。
悩むなぁ。
by hamuneko7 | 2014-09-21 19:03 | Comments(0)

ゆっくり,ゆっくり。


by まるちゃん